事業内容


 道路管理センターでは、都市部や地域の活動を支えるライフラインである通信、電力、ガス、上水、下水等の設備が、道路
のどの位置に、どの深さで、どの大きさで敷設されているのかといった情報を、地理情報管理ツール(GIS技術)により
構築された「道路管理システム(ROADIS=Road Administration Information System)」で運用・管理しています。
道路管理センターは、東京都23特別区および11の政令指定都市にあり、北九州支部では、北九州市内全域にある直轄国道
(3路線)と、北九州市(7区)が管理する道路について、道路管理システムを用いて設備情報の管理や、道路管理者・公益
事業者の運用業務支援等を行っています。

道路管理センターの業務内容について

1.道路占用許可申請業務

 道路内に設備を設置(占用)する際に必要な占用許可申請業務を、道路管理システムを用いて行うことで、申請書類や図面
の作成を容易にしています。

  • (1)小規模道路工事は、適用工事パターン図を選択して「オンライン電子申請」を行うことで、道路管理者側での申請
    書類の把握や図面及び工事内容の確認が簡素化でき、申請から3日以内での許可が約84%となっています。
  • (2)「電子申請」により、占用を許可された工事については、しゅん工処理(工事完成届の提出)状況や、竣工検査確
    認状況等の管理をしています。
  • (3)占用長の把握や占用料金の把握、道路復旧面積の把握や道路復旧費用などを定期的に集計処理するなど業務の効率
    化・迅速化に寄与しています。

2.道路工事調整業務

 「道路工事の円滑化と路上工事の工期短縮」を目的として定期的に開催されている道路工事調整会議の開催に向け、対象
工事情報の収集・洗出しによる関係調書、図面等の作成による競合工事資料の提供を行うとともに、工事調整結果を収集し、
会議にて報告することで、道路管理者及び公益事業者相互間で行われる工事調整をサポートし、業務の円滑化に努めています。

  • (1)直轄国道・・・・北九州市全域直轄国道路線        (年2回会議開催、図面及び調書は路線式)
  • (2)北九州市・・・・北九州市全域補助国道・県道・市道    (年4回会議開催、図面及び調書は面式)

3.道路・占用物件管理業務

 「道路・地形データ」は北九州市の道路台帳附図(1/500)をベースにして構築されており、市から道路台帳附図を入手し、
道路管理センターにおいてデータ更新処理を行い、鮮度・精度の維持を図っています。「占用物件データ」は、各公益事業者
が其々にデータの更新管理を行っているものを、定期的に道路管理センターにおいて更新処理を行うことで、データの鮮度と
精度の維持を図っています。
 そして、道路管理システムで一元的に管理された占用物件データを、各々のシステム参加者が共有し、道路・地形図と、各
企業の図面データの重ね合わせ図によって見たり、印刷して取り出すことによって、設計業務や工事上の設備事故の防止に活
用されています。

4.電線共同溝管理業務

 北九州市において、無電柱化による「都市景観の向上」「安全で快適な歩行者空間の確保」や「都市災害機能の強化」など
を目的として、昭和61年から事業が進められています。道路管理センターとしては、電線共同溝データの管理や電子申請業
務を可能とするため「都市版電線共同溝システム」により、平成19年からデータベース化を図ってきています。しかしなが
ら、「都市版電線共同溝システム」は専用端末機によるオフライン処理であったため、平成25年度には、道路管理システム
の端末機からオンライン処理で設備の状況等を容易に把握できるとともに、将来的には占用申請・敷設許可申請を実施するた
め、「Web版電線共同溝システム」へ移行しました。
 また、平成26年度からは、電線共同溝のデータベース化に加えて、各管路へのケーブル情報等のデータベース化も行って
行きます。

5.橋梁ファイリング業務

 橋梁ファイリングシステムは、北九州市の橋梁の情報をシステム参加者が容易に検索し、橋の架け替え時の添架設備の安全
や、橋梁の維持補修において活用するツールとして、業務の効率化を図る目的で、データベース化したものです。現在、道路
管理センターでは、北九州市で管理する約2000橋の橋梁データ格納作業を平成24年度から行っています。

6.研修業務

 道路管理センターでは、道路管理システムでの業務が円滑に実施されると共に、道路管理システムの機能改修が円滑に運用
できるよう、「道路占用許可申請業務」や「道路工事調整業務」を中心とした、端末操作研修(実習)を行うとともに、シス
テム参加者からの問合せや要望等に、迅速かつ的確に対応するように取り組んでいます。

北九州支部 組織図

I 支部体制

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Ⅱ 組織運用状況

1 システム参加者

     
  • 国土交通省九州地方整備局北九州国道事務所
  • 北九州市(建設局道路部)
  • 北九州市(上下水道局水道部)
  • 北九州市(上下水道局下水道部)
  • NTT西日本株式会社
  • 株式会社QTnet
  • 九州電力送配電株式会社
  • 西部ガス株式会社

2 運用範囲

     
  • 直轄国道 全3路線 (道路総延長50Km)(国道2号 国道3号 国道10号)
  • 市道 北九州市全7区 (道路総延長 4,290Km)(門司区・小倉北区・小倉南区・若松区・八幡東区・八幡西区・戸畑区)

3 支部の歴史

平成元年4月 北九州支部設置
平成2年1月 地形データ出図提供開始
平成3年8月 道路、地形データ初期入力完了
平成4年4月 道路工事調整業務開始
平成6年10月 電子申請業務運用開始
平成12年4月 オンライン電子申請許可業務の運用開始
平成19年1月 第3次ハードウェア更新完了
平成24年12月 第4次ハードウェア更新完了
平成29年11月 2017ハードウェア更新完了
令和4年12月 2022ハードウェア更新完了